退職が決まると、引き継ぎや挨拶に追われて「やること」が山積みに。でもその中で意外と忘れがちなのが、各種書類の受け取りと手続きです。
特に「離職票が届かない」「源泉徴収票って必要だっけ?」「年金手帳、どこ行った?」なんて声もよく聞きます。
この記事では、退職後に必要な手続きや回収し忘れがちな重要書類、郵送での取得方法などをわかりやすくまとめました。
後で困らないよう、しっかりチェックしておきましょう!
退職後、忘れがちな書類・手続きとは?
退職が決まると、引き継ぎやあいさつ、私物の整理など、やることが一気に増えてバタバタしますよね。
その中でついつい後回しにされがちなのが、退職後に必要な“各種書類の受け取り”や“公的手続き”です。
多くの人が「会社から自動で全部送られてくるでしょ」と思い込んでいるのですが、実際は“こちらから確認・請求しないと届かない”ものもあるんです。
「そういえば離職票まだ届いてない…」「源泉徴収票もらってなかったかも…」というのは、かなりよくあるケースです。
よくある“忘れがち”な退職後の書類・手続きリスト
- 離職票:失業保険をもらうために必要。ハローワークに提出が必要な書類。
- 源泉徴収票:転職先への提出、確定申告・年末調整などに必要。
- 雇用保険被保険者証:ハローワークでの失業認定や次の会社での加入手続きに必要。
- 年金手帳:新しい会社での年金加入手続きや、国民年金への切り替え時に必要。
- 健康保険証の返却:退職後は使えなくなるので、速やかに返却する必要があります。
- 会社の私物(ロッカーや書類、道具など):退職後に気づいても取りに行きにくくなるので要注意。
書類をもらい忘れるとどうなるの?
以下のような不便やトラブルが起きることがあります
- 離職票がないと、失業保険の申請ができない
- 源泉徴収票がないと、転職先の年末調整で不備が出る
- 年金手帳が手元になく、次の会社での手続きが遅れる
- 会社に保険証を返していないと、思わぬトラブルに(不正使用扱いになる可能性も)
大事なのは“退職前の確認”と“受け取りの段取り”
退職する前に、「どんな書類が必要なのか」「いつ・どうやって受け取れるのか」をリストアップして、人事や総務に確認しておくのがベストです。
退職直後に「あれがない、これも届いてない…」と慌てないように、事前にしっかり準備しておくことが安心への第一歩です。
離職票の受け取り方法と注意点
離職票とは?
離職票は、ハローワークで失業保険(雇用保険の基本手当)を申請するために必要な公的書類です。
正式名称は「離職票1」と「離職票2」で、どちらもセットで必要になります。
通常、退職後に会社がハローワークへ離職証明書などを提出し、ハローワークから会社へ交付されたものを、会社が退職者に郵送するという流れです。
いつ届くの?
目安としては、退職日から10日〜2週間程度で自宅に届くことが多いですが、会社の処理スピードや郵送手配によって前後することがあります。
退職から2週間を過ぎても届かない場合は、放置せずに対応しましょう。
離職票が届かない・遅れている場合の対処法
以下のような点をチェック&対応してください
- 会社に確認:「ハローワークへの離職票申請手続きは完了していますか?」と確認しましょう。
- 住所変更していないか:退職後に引っ越す予定がある人は、会社に新しい住所を必ず伝えておきましょう。
- 郵送希望を事前に伝える:「離職票は郵送でお願いします」と退職前に伝えておくと、処理がスムーズになります。
- 連絡がつかないときはハローワークへ:会社からもらえない・対応が遅い場合は、直接ハローワークに相談することもできます。
離職票の受け取り後にやること
離職票を受け取ったら、次はハローワークへ持参して失業保険の手続き(求職の申し込み)を行います。
その際には、以下の書類も一緒に持っていく必要があります:
「離職票がない=失業保険の申請ができない」ため、できるだけ早めに準備を整えておくことが大切です。
源泉徴収票の重要性と受け取り方
そもそも源泉徴収票って何?
源泉徴収票とは、1年間に受け取った給料や支払った所得税などを記載した「給与の成績表」のようなものです。
退職時には、その年に受け取った給与や天引きされた税金の情報がまとめられたものを、前の会社から受け取る必要があります。
何に使うの?
源泉徴収票は、次のような場面で必須になります
- 確定申告:フリーランスになる方や副業がある方、年内に転職した人などが対象。
- 転職先での年末調整:新しい会社に提出すれば、年末調整を新しい勤務先で引き継いでやってもらえる場合があります。
- 公的な手続きや審査:住宅ローンや奨学金、保育園の申請時など、収入証明として提出を求められることも。
「もらい忘れ=再発行手続きが面倒」なので、退職後も必ず受け取っておきましょう。
受け取りのタイミングと流れ
源泉徴収票は退職した年の分を、退職した会社が作成・発行します。発行タイミングは以下が一般的です
- 通常:退職月の翌月〜翌々月に郵送される
- 会社によっては退職日から1か月以内に発行してくれる場合もあります
ただし、会社によっては自動送付ではなく申請が必要なケースもあるので、確実にもらうためには次のことを忘れずに
確実にもらうためのポイント
- 退職前に確認:「源泉徴収票はいつ頃届きますか?」と担当者に確認しておく。
- 郵送先の確認:退職後に引っ越す場合は、必ず新しい住所を会社に伝えておく。
- 形式の希望を伝える:「PDFやデータ形式でもらえますか?」と聞いてみるのもアリ。
最近は電子データ対応の企業も増えています。
届かない・忘れられている場合は?
万が一、源泉徴収票が届かない場合は、会社の経理担当や人事部に連絡して再発行を依頼しましょう。
過去数年分の再発行も可能ですが、時間がかかるため早めの確認が重要です。
転職先に提出する場合の注意点
年内に転職した場合、前職と現職の源泉徴収票を合算して年末調整することになります。
新しい会社に源泉徴収票を提出しないと、確定申告が必要になる可能性があるため、年末までには忘れずに提出しましょう。
年金手帳・雇用保険被保険者証の取り扱い
年金手帳はどこにある?
年金手帳は、国民年金や厚生年金の加入者に発行される公式書類で、年金番号が記載されています。現在は「基礎年金番号通知書」や「マイナンバー」で管理されており、手帳の発行は停止されていますが、すでに交付された年金手帳を紛失せずに持っている方も多いです。
注意すべきポイント
- 過去に年金手帳を会社に提出した人は、そのまま会社が保管している可能性があります。
- 紛失していた場合、年金事務所で再発行が可能です。
- 最近の入社で手帳がない場合は、基礎年金番号通知書やマイナンバーが代わりになるケースも。
退職時には、年金手帳が返却されるかを必ず確認しましょう。転職先で提出を求められる場合があります。
雇用保険被保険者証も忘れずに
雇用保険被保険者証は、雇用保険(失業保険)に加入していたことを証明する大切な書類です。
「失業手当の申請」や「再就職時の雇用保険引き継ぎ」に必須なので、退職後すぐに必要になることが多いです。
よくある注意点
- 入社時に会社へ提出して、そのまま会社が保管しているケースが多いです。
- 退職時に返却されない場合は、人事・総務に「雇用保険被保険者証は戻ってきますか?」と問い合わせましょう。
- 万が一紛失しても、ハローワークで再発行が可能です(マイナンバーで照会される場合もあります)。
これらの書類は、新しい職場での手続きや、失業保険の受給に直接影響します。
「もらえるのが当然」と思い込まず、自分から積極的に確認することが重要です。
郵送で対応できるもの一覧
退職後に必要な書類は、すべてを対面で受け取らなくても大丈夫です。
多くの企業では、希望すれば郵送での受け取りに対応してくれます。
郵送が可能な主な書類
- 離職票:ハローワークへの提出に使います。会社が手続きをしてから発送されます。
- 源泉徴収票:年末調整や確定申告、転職先への提出に必要です。
- 年金手帳(会社預かり分):入社時に提出していた場合、会社に預けたままになっていることがあります。
- 雇用保険被保険者証:再就職時や失業保険の申請に使用します。退職時に必ず返してもらいましょう。
郵送してもらうためのポイント
退職時に書類を確実に受け取るには、以下の点をしっかり押さえておきましょう。
- 退職前に「郵送希望」と伝えておく
面談やメールなどで、「すべての書類は郵送でお願いします」とはっきり希望を伝えることが大切です。 - 書面やメールで残すと安心
口頭だけでは後で「言った・言わない」になることも。メールで確認しておくとトラブル防止になります。 - 正しい住所を伝える
引っ越し予定がある方は、あらかじめ新住所を伝えておきましょう。特に離職票や源泉徴収票は重要なので、確実に受け取れるように。 - 発送時期を確認する
会社によっては発送タイミングが異なるため、「いつ頃発送予定ですか?」と確認しておくと安心です。
体調が優れなかったり、忙しくて出向けない場合でも、ほとんどの書類は自宅で受け取れます。
無理せず、計画的に退職後の準備を進めましょう。
Q&A|退職後の手続きでよくある疑問
- Q. 書類が届かない場合、どうすれば?
- A. まずは前職の人事担当者に連絡を。それでもダメならハローワーク・年金事務所に相談を。
- Q. 書類の再発行はできる?
- A. 再発行できるものもあります。会社によっては数日〜1週間かかるので早めに問い合わせを。
- Q. 郵送でやり取りする際の注意点は?
- A. 必ず自分の氏名・住所・退職日などを記載し、返信用封筒が必要な場合は同封しましょう。
まとめ|退職後の手続きを“うっかり忘れ”しないために
忙しい退職時こそ、書類回収のチェックリストが大切です。
あとから「もらってなかった!」と焦らないよう、この記事で紹介した内容をぜひ参考にしてくださいね。